夫婦別姓の家族の一体感について

私が日々、地域をまわってピンポン営業をしていると、苗字が違う方が同じ家に住んでいるケースにしばしば出会います。感覚的には、10軒訪問すればそのうち1軒から2軒程度は、表札に異なる苗字が併記されています。たとえば、「佐藤・田中」と二つ並んでいる場合や、さらには三つの苗字が連なっている家もあります。
理由はさまざまで、結婚した子ども夫婦と親が同居している場合や、再婚家庭、事実婚や国際結婚の家庭、あるいは親族が一時的に一緒に暮らしている場合もあります。こうした家庭では、苗字が違うからといって特に不便そうでも疎遠そうでもなく、むしろ普通に家族としての生活が成り立っています。
この現場での実感からすると、「夫婦別姓にすると家族の一体感が失われる」という反対意見は、現実とあまり合っていないように思います。実際、今の社会でも苗字が異なる人が同じ家で暮らすのは珍しいことではなく、地域の中にも自然に溶け込んでいます。つまり、一体感は名字ではなく、日々の関係性や絆によって保たれているということです。そんな風に感じています。