自分ができる目の前の行動

昨日のピンポン活動は48軒でした。ここ数日は、同じ地域を繰り返し回っており、地道な積み重ねを続けています。ようやく今日でこのエリアの訪問も一区切りつきそうです。一軒一軒の対話を通して、その土地の雰囲気や住民の方々の反応にも少しずつ変化を感じられるようになってきました。地道な活動の先に、必ず道が開けると信じて取り組んでいます。
ふと、日本の経済状況について思いを巡らせることがありました。よく「日本はこの30年、経済が停滞している」と耳にします。バブル崩壊以降、確かに成長が鈍化し、若者の将来不安や企業の投資意欲の減退が続いています。しかし、同じようにかつて経済の低迷に苦しんでいた国もあります。
たとえば、スペインです。10年ほど前、スペインは失業率の高さや社会の不安定さが問題視されており、ある本では「道で外国人によってきて現地の子供たちが物を盗むようになった」といった治安悪化の描写も読んだ記憶があります。ところが、現在のスペインは違います。経済はV字回復を遂げ、活気を取り戻しつつあります。
その背景には、主に3つの要因があると言われています。第一に「労働市場の柔軟性」を高め、若者や外国人労働者の受け入れを進めたこと。第二に「観光産業への戦略的な注力」により、国内外の需要を取り込んだこと。そして第三に「EUからの資金援助」をうまく活用し、インフラ整備や産業振興に繋げたことです。
これらの改革は、痛みを伴うものであったはずですが、国全体で立ち向かった結果、再生の道を歩んだのだと感じます。今の日本もまた、大きな転換点にあるのかもしれません。人口減少や高齢化という課題を抱えながらも、新たな産業や価値観を育てるチャンスはあるはずです。スペインのように、自ら変革に取り組み、再び成長軌道に乗る日が来ることを願いつつ、まずは自分ができる目の前の行動、ピンポン営業ですが、着実に重ねていきたいと思います。